珍しく熱く語る!

それは今日はお友達と新宿でお酒を飲んできたから。なので、きっとぐだぐだ書いてしまいます。

「スーツの中の人」とプログラマ・エンジニアの対立を煽っている奴は誰だ?

とか、最近考えた。


そもそも、本来はどちらも1つのミッションを達成すべくお互い協力し合って仕事をしていた筈。でも、いつの間にかそれが違ってしまって、お互いがお互いを陰に陽にDisり合うようになってしまった。SIでそれが顕著に出た。そしてそれが「巷の話題」になってしまった。(今も続いているのかな?)


原因は、おそらく

スーツの人はお客様から要件を直接伺う→プログラマ・エンジニアに伝える→プログラマ・エンジニアはそれを元に仕事をする。

というルーチンから「スーツの人=指示する人」「プログラマ・エンジニア=スーツの人の言う事を聞く人」という妙なヒエラルヒーが出来てしまったから。


挙句の果てには「プログラムなんて誰が作っても一緒」「実装技術なんて下らない」とか言い出すスーツの人も出た。反面、プログラマ・エンジニアな人はそんなスーツの人に憤慨して、「イノベーションが無い」等と言ったりする。で、「スーツの人は、我々を使い捨てにしようとしてる!」なんていう事も言ったりする。そもそも適性によって振り分けられるべきミッションが、立ち回りとか学歴で決められていたっていうのもきっと原因の1つとしてあるんだろうとは思う。だから、多分今書いたような事はみな事実なんだろう。歪んでいるなとも思うし不健康だなとも思うけど。


で、時は流れて最近。

スーツの人が持つドメインプログラマ・エンジニアが持つドメインが洗練され始め、今まで以上に専門性の高いものになってしまった。

スーツの人たちは、企画の魅力とか顧客との折衝とか管理とかファシリテートとか遂行とか目に見えるようで目に見えない分野で、場合によってはそれらの分野に特化した企業や強大な外資との競り合いに打ち勝たなくてはならなくなった。たまに僕がリスク管理についてエントリを書いたりしているけど、ああいった分野はまだまだ現場で誰もが使える技術って言えるほど成熟していない。だから、そうとう大変なんだろうと思う。個人的には、自分が売ろうとしている商品(つまり、システムやらソースコードやら)に無知でいてもらっては困る、とは思いますけど現実的には難しいかも知れません。

反面、プログラマ・エンジニアは、今まで以上の速度で進む技術の進歩に更に激しく追われながら、スーツの人たちの一員にならないとワーキング・プアとか呼ばれちゃう!と危機感を感じたりする。でも、セキュリティやら品質やら開発コストやら、技術はもっともっと専門的になっていくし、広範囲になっていくし、効率化を求められていく訳で。仕組みを理解せず使うだけで精一杯って人もいるようですけど、これは仕方ないかも。なので、やっぱりそうとう大変なんだろうと思う。


で、どちらのドメインにもイノベーションって言葉が好きな「別のスーツの人」がおりますが、id:habuakihiroさまのエントリに書かれているようにお客様にとってPHP/MySQLのWebシステムだって十分イノベーティブな挑戦って事もあります。常に挑戦し続けるのはとても大事な事ですが、それをお客様に押し付けちゃいけない。(少なくともSIが主に取り扱うシステムには、無理して技術的なイノベーションに執着する意味も無い。どんなに画期的な仕組みでも、その時のお客様にとって不要なものはそのシステムでの存在価値は無い。)

お互いがそういった微妙なサジ加減を持ちつつ、お客様のリクエストに応えていくというのが、本来のあるべき姿なんですよね。


うん。
ここまで考えて、お互いがお互いに敬意を払えないのが、むしろ不思議です。

お互い、自分には出来ない仕事をしている。それも専門的で高度な、そして当事者にとっては微妙にイビツな仕事をしている。どっちも大変。

だから相手の仕事に敬意を表して、そして自分の仕事に誇りを持ってよいと思う。


なんだか変な対立を煽られてないで、「1つのミッションに向かって行こうぜ」的なドラマに出てくる暑苦しくて鬱陶しいセリフを恥ずかしがってもいいから言い合えば良いし、逆に指示を出すとき「仕事を取ってきてやったから感謝しろ」受ける側も「じゃあ、やってやるから感謝しろ」みたいなツンデレ的な応対でも良い。ともかく、スーツの人もプログラマ・エンジニアも上下に並ぶ必要はないって事に気付くべきだ。横に並んで対等にして良いんだ。

こういう事を書くと賢い人から見ればバカみたいに見えるかも知れないけど、協力しあわなきゃならない関係なのにいがみ合っている方がもっと駄目だ。


もしSIが本当にこういった不健康な関係しか築けない業界であるならば、その時には単なるネガティブキャンペーンではなく時代の流れ的な勢いで変化がやってくるんじゃなかろうか。



と、書いていたら徐々にシラフになってきた。
地味に恥ずかしい内容なんですけど、もったいないので残しておく。
続編書けるほどまたテンションが上がると良いな。