という訳で「看板」を意識しないと駄目なんじゃないかな、と。

[ソフトウェア開発][memo]タグ3部作の最終回(の筈)。

結局、元請とか下請という関係で仕事をしても、id:onkの人が言うように

目先の納品・検収>>>(越えられない壁)>>>品質・生産性,となってしまうとじり貧なんだよね。信頼を食いつぶしていく生活はもうコリゴリだ。

http://onk.blog.drecom.jp/archive/149

と思ってしまう訳で。
ここで腐ってしまうか、ヤルゾーとなるかは人それぞれなんでしょうけど腐ってしまったりすると

自分で枠を決めてしまう人間には興味ありません

http://onk.blog.drecom.jp/archive/149

と言われてしまうんですよね。こう言われるともう「突き放される」というより「廃棄される」って感じw


でも先日、下請になる企業はお客様の「課題」や「問題」との距離があるので、元請企業ほどの責任感を持つに至らないケースが多いように感じたと書きました。

つまり、下請となる企業は「元請となる企業から渡された範囲でのみ責任を果たせば良い」と線を引いてしまえるんじゃないかなと。そうなると、下請企業の担当領分がお客様にとって役に立つか立たないかお構いなしに言われた事を言われた通りやっていれば良い、となる。*1

ビジネスって視点で考えれば、対価に見合わないリスクなんて取りたい筈がないというのは当り前の話なので、「それは間違ってる!」と言ったところで「ビジネスを知らない若造が」と言われてしまいそうです。加えて「余計な事はしないで良いから、早く手を動かせ」とか怒られちゃいそうです><


でも、そんな上っ面なかるーい仕事の仕方で、お客様が望むソフトウェアなりシステムが作れるほど、この業界の仕事は甘くないと思うんですよ。今までもさんざん書いてきたように思いますが、BtoBならお客様の抱えている課題なり問題なりを必死で想像して、お客様にご納得いただけるような解決策を考えて、提案してご理解して頂いて、お忙しいお時間を割いてもらう等のご協力いただいて、で一生懸命作って確認してお届けする。

この流れのどこかでしくってもお客様が望むソフトウェアなりシステムは完成しないんです。契約をしっかり締結していれば、その仕事では御代金をいただけるかも知れませんが次がなくなってしまいます。それはあまりにも刹那的すぎると胸を痛めているエンジニアは少なくないと思っています。


むしろ、誰もこんないい加減な仕事をしたいと思ってないんじゃないでしょうか。

特に現場で実際にコードを書いたりしている人は特に。*2「お客様が望む(であろう)ソフトウェアやシステムをお届けする為に必要なものとは何ぞや?」を日々考えながら、でもビジネスとして余計なリスクを背負い込むような真似すんなとピシャリとされたりして。
そういうギャップが出来るから、「IT業界は3Kだ」とか「スーツとギークだ」とかネガティブキャンペーンが始まる隙を作ってしまうんじゃないかな、と。

でも残念ながら、こういったビジネスモデルはすぐには変わらないし、変わるにしても相当な痛みを伴う事になるんではないかな、とぼんやり思っています。こういったものはコードで変えていくのは難しくて、むしろお金の流れとか商習慣を変えるバブリーなビジネスモデルが出てこないとなかなか。


じゃ転職!と考えるのが何故かこの業界の常。
でも転職先も大して変わらんのですよ。
辞めたら負け、とか言う人もたまにいますけど、個人のビジネスプランの勝ち負けは、その人が死ぬ時まで多分分からない。「逃げ」の転職でも自分自身が自覚していれば別に、と個人的には思いますし。*3


でも、そこで自分という「看板」を意識してみてはどうだろか?
「株式会社○○の××です」じゃなくて「××です」みたいに。

企業の一員って事は、いやがおうにもその企業の看板を背負っていますよね。それにかっちり迎合しても良いんですが、100%迎合すると企業の引いた線が仕事の枠になってしまいます。

そうではなくて自分自身の考える最適解というものを胸を張ってとりあえず言ってしまおう、と。

そこに企業の思惑がマッチすれば後押ししてくれるでしょうし、合わなければスルーまたは難癖付けられて閑職に追いやられるか解雇されるだけです。死にはしません。自分のプライドに嘘を吐かずに、でも自分の言動は自分の責任下で、まさにプロフェッショナルな仕事スタイルじゃないかと思う訳です。


僕は全然カラキシですが、そうじゃない方ならこれで自分自身のストレスもお客様の課題への取り組みも、矛盾なく進めていけるかも知れません。しかも、プロフェッショナルな仕事をする人は基本的にカッコイイので、真似をしてくれる人が増えてくれるかも知れません。そうすると、プロフェッショナルが増えていきます。そもそもプロフェッショナルな仕事をきちんと出来ていれば、待遇を良くして引き抜かれないようにしてくれたり、逆にもっと良い待遇で釣ってくれたりするかも知れません。そんなプロフェッショナルが増えたら・・・

これって下手すると業界変えますよねw


個人の努力は微々たるものですが、個人の努力が複数集まればもうそりゃ個人の努力なんかよりスゲー何かが出てくるかも知れない訳で、その為にも貴重な個人の努力を確実に1つ(つまり自分自身)作りたいです。

という訳で、僕はもっといろいろ頑張らなきゃいけない。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        O 。
という自戒エントリなのよ

(onkの人のBlogからこぴpったら化けた><

*1:その典型的なものが「人月商売」とか「偽装請負」とか呼ばれるブラックなビジネスモデルのアレなんではないかなあ。

*2:「別にー」なんて割り切れる賢い人は、そもそもこの業界に来てないんじゃないかなw

*3:http://d.hatena.ne.jp/itengineer/20071212#1197478802